平成29年度 基本方針

 わが国経済は、企業収益や雇用情勢が改善するなど緩やかな回復基調にあるものの、米国トランプ政権の動向をはじめとした海外経済の先行き不透明感などから、景気回復のペースは力強さを欠いている。しかし一方、インバウンドにおいては、多くの外国人が訪れ、さまざまな産業の活性化がみられる。

 こうした状況は山陰地方においても同様であり、個人消費の一部で持ち直しの動きがみられ雇用情勢も改善傾向にあるなど、基調としては緩やかに持ち直していると考えられるが、各自治体において進められている地方創生に向けた取り組みもまだ緒についたばかりで、いまだ地域の社会・経済全体の将来像が見通せる状況までには至っていないこと等から、景気回復は力強さを欠いたものになっている。

 島根経済同友会は、近年、「島根らしさの追求と発信による地域経済の自立」を基本目標に掲げ、諸活動に取り組んできた。

 その中で、昨年度は、「山陰におけるインバウンドの現状と課題」、「子育てしやすく活力ある島根の実現を目指して」、「地域の課題解決を担う人材を輩出する島根大学の挑戦」、「なぜ山陰新幹線が必要なのか」、「中海・宍道湖・大山圏域市長会の観光分野での活動」、「山陰地方の課題と今後の取り組み」等々をテーマに講演会やパネルディスカッション、意見交換会などを開催し、各々の取り組みの現状と課題について、会員相互の理解を深めるとともに熱き想いを知る良い機会となった。

 しかしながら、昨年度当初に掲げた地方再生に向けた産業振興、雇用創出、人材育成に係わる提言活動はもとより、他の活動においても、当会としてめざすべき理想像からすればやや物足りなさを感じる状況となった。

 こうした状況を踏まえ、今年度は、引き続き「島根らしさの追求と発信による地域経済の自立」を基本目標に据えるとともに、島根の中長期的な将来像に思いを馳せ、それを強くイメージしながら諸活動に取り組むこととする。合わせて、活動にあたっては、会員が相互に啓発・切磋琢磨し合い、自由闊達な意見交換を通じて親交を温められるものとなるよう、テーマ選定や運営方法を工夫するなど内容の充実に努める。

  1. 「島根らしさ」とは何か

     島根県知事は、「島根県版総合戦略」の公表にあたり、「島根らしさ」として次の5点に言及されている。

    1. 全国でも有数の豊かな自然、古き良き文化・歴史、各地の地域資源を最大限に活用(特に観光振興は、産業振興の最初の対策として「島根らしい取組みの集合」)。
    2. IT産業の集積や特殊鋼関連企業による航空機産業への進出など、地方にあっても先端的・先進的な産業が拡大・発展するよう支援。
    3. 中山間地域・離島における「小さな拠点づくり」。
    4. 全国的にも先駆的な子育て支援の強化(第1子・第2子への子育て支援への強化,小規模事業者等向け奨励制度の創設など)。
    5. 人口減少問題に対する先進的な取組み(定住対策,ふるさと教育,高校の魅力化など)

     島根経済同友会としても、上記の取り組みの方向性に異存はなく、むしろ経済人の立場でできることについては積極的に支援し、提言活動等に取り組んでまいりたい。

  2. 今年度の取り組み課題・方向性

    1. (1)観光振興

      1. 地域資源の活用と情報発信強化による認知度向上
      2. インバウンドを含む観光振興に向けた提案・提言(WiFiなど通信環境の整備,案内表示の改善など)
    2. (2)産業振興

      1. 会員相互の交流・研鑽による各企業の魅力度向上
      2. 観光振興による副次的・派生的な産業の呼び起こし・振興
    3. (3)中山間地域振興

      1. 地域振興支援交付金の有効活用による活性化支援
      2. 石見の国特産品総覧会の継続実施
      3. 「石見銀山」世界遺産登録10周年を契機とした地域振興への協力
    4. (4)人材育成・子育て支援

      1. 地元高等教育機関との連携による人材育成・国際交流の推進
      2. ふるさと教育の実践への協力
      3. 子育て支援の推進
    5. (5)国内外視察と他団体との交流の活発化

      1. 地方創生につながる先駆的な取組み事例の視察
      2. 各地の経済同友会との交流および中国経済連合会など地元経済団体との連携
    6. (6)インフラ整備の促進

      1. 山陰自動車道をはじめとした高速道路の整備促進(安全性向上対策や利用料の低料金化等を含む)
      2. 山陰新幹線構想に関する調査研究
      3. 県内3空港(出雲空港,石見空港,隠岐空港)の利用促進
      4. 物流拠点港(浜田港,西郷港ほか)の整備


平成29年度 委員会活動方針・事業計画

①総務企画委員会       委員長 佐 藤 徹 志

【活動方針】

 当委員会は、引続き地域活性化に向けた活発な委員会活動を進めるため、正副代表幹事、各委員長と連携を密にしながら、委員会・会員間の連携・親睦を図り円滑な委員会運営を進めるとともに、会員増強の推進を図り、当会組織の充実・強化に取組んでいきたいと考えます。

【事業計画】
  1. 役員、委員会等の諸活動・会議の円滑な運営
  2. 地域振興支援交付金制度の運営
  3. 島根県知事を囲む懇談会の開催
  4. 会報『島根経済同友』の発行
  5. 会員の増強

②観光・地域産業活性化委員会       委員長 妹 尾 雅 雄

【活動方針】

 当委員会は昨年度,インバウンド振興の新しい動きについて相互研修を行い,認識を深めました。

 今年度は観光・産業振興における実践事例についてさらに研修し,結果を基に提言を行うことで,地域経済活性化の取り組みへ貢献していきます。

【事業計画】
  1. 相互研修会の実施(2~3回)
    • 観光振興・産業振興に係わる方(行政,企業経営者等)を招き,考え方・取り組み内容をお聞きする。
    • 参加者でディスカッションのうえ発表する。
  2. 新春例会において講演会,座談会を開催(平成30年1月)相互研修会の実施(2~3回)
  3. 研修会でのディスカッション等を踏まえた提案・提言

③教育・人材育成委員会       委員長 谷 口 博 則

【活動方針】

 地域の人材育成と教育に関する諸問題について関係諸機関と意見交換及び提言活動を行う。

【事業計画】
  1. 地域における人材確保、教育問題等について、島根大学などの高等教育機関と意見交換会の開催
  2. 「異業種大交流会」への参加呼びかけ
  3. 国内教育視察の検討

④地方創生問題検討委員会       委員長 太 田 敦 久

【活動方針】

 観光振興・産業振興を発展させる為にも山陰自動車道早期全線開通への呼びかけ、県内3空港の利用促進について島根の直面する問題点と可能性を明らかにして、高い市民意識を持つ県民とともに地方創生問題に取り組んで参ります。

【事業計画】
  1. 山陰自動車道をはじめとした高速道路整備への調査・研究
  2. 石見空港利用促進に対する調査・研究
  3. 国内外企業視察勉強会

⑤島根・鳥取合同委員会       委員長 上 定 昭 仁

【活動方針】

 平成19年の発足以来、山陰両県における産業振興・インフラ整備・観光振興等をテーマとし、活発な意見交換を行うことにより両県連携の推進を図っている。昨年度は「なぜ山陰新幹線が必要なのか」をメインテーマに合同懇談会を開催したが、今年度においても引き続き交通インフラ整備を主題として取り上げる。

【事業計画】
  1. 第44回鳥取県・島根経済同友会合同懇談会の開催(島根県で開催予定)
  2. 産業振興・インフラ整備・観光振興等のテーマについて、山陰両県の連携推進に資する活動の実施

⑥島根・広島交流委員会       委員長 関 谷 忠 之

【活動方針】

 中四国圏域を取り巻く課題解決に向けて、各地の経済同友会との交流を深めるとともに、中国経済連合会など圏域経済団体との連携を図り、交通インフラ整備促進や地域資源活動などの研究・提言に取り組む。

【事業計画】
  1. 第39回島根・広島交流懇談会の開催

    -第3回愛媛・広島・島根交流懇談会:9月8日(金)松山市で開催する-

  2. 島根県内及び中四国圏域の交流促進と活力向上に資する高速交通インフラ整備などの研究・提言

    -高速道路低料金化、無料化などの研究・提言-

  3. 島根県内及び中四国圏域を取り巻く課題や連携策についての勉強会の開催

    -中国経済連合会などを招聘した勉強会の実施-

  4. その他関連する事業

⑦「石見の国」再生委員会       委員長 宮 田  弘

【活動方針】

 当委員会は、少子高齢化率が高い石見地域4市5町と連携した経済活動を通じて、当地域の再生に取組む。

【実績・課題】

 委員会設置以来10年当地域を「石見の国」とし、その歴史を共有認識するため「石見の国」読本を1500冊出版した。また、4市5町の首長と溝口知事で「石見サミット」を企画した。連帯事業として「石見の国特産品総覧会」を3年連続して開催。成功裏に昨年終了し、本年から4会議所共同事業に移管した。総覧会の問題点として、集落の生産品の集配体制の構築整備を早急に立ち上げるべきと感じた。

【事業計画】
  1. 中山間地集落の特産品を集配するための体制構築を県立大学と共同して計画する
  2. 各地商工会の敷地に集荷ボックスの設置を目指し、宅配システム管理を導入する
  3. 共同配送(DCD)と各地配送業者及び商工会との連携体質を構築する

⑧石見銀山振興委員会       委員長 波 多 野  諭

【活動方針】

 世界遺産登録10周年を迎えるにあたり、インバウンド誘客へ取り組み、ヨーロッパや台湾で昨年より活動している観光協会の事業を支援し、中国地区における世界遺産地域との広域連携をより緊密にしていく。

【事業計画】
  1. 広域観光ルート定着化のための支援と提言
  2. インバウンド誘客へに向けて、観光協会との連携
  3. 石見神楽との共演オペラ「石見銀山」事業への支援
  4. 「石見銀山基金」への協力と支援

⑨島根・山口(萩・石見空港)委員会       委員長 小 河 英 樹

【活動方針】

 島根・山口(特に萩・長門地区)との連携は今後さらに重要性が増してきている中

  • 萩・石見空港の利用促進
  • 山口経済同友会との研修・懇談会(毎年実施)

>を通して活動する。

【事業計画】
  1. 萩・長門の同友会、企業団体そして萩市・浜田市の各自治体、国交省・ANAへの萩・石見空港の利用促進活動
  2. 萩・石見空港を利用しての研修旅行(毎年実施)
  3. 益田市と交流のある高槻市、川崎市に各活動(東京五輪自転車競技事前合宿の海外チーム誘致も含む)をとおしての空港利用の促進


平成29年度 各支部活動方針・事業計画

*出雲支部・石央支部・石西支部の総会において決定する。

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